★ヨセフ会だより ~マリア細田さんの思い出~★
ヨセフ会に関連した話題として、今も強い印象として残っている、細田さんの終末期の思い出を、書き残しておきたいと思います。
細田さんは、岡南病院で長年看護婦として働かれ、そのまま病に倒れられ、同病院の病室が生活の場となってしまいました。
独身で身寄りも少なく、一人淋しく入院生活を約20年間、送ってこられました。
それを支えていたのは信仰でした。
神様を深く信じ祈りの日々の中で教会からの病者訪問を唯一の楽しみとして待ってくれていました。
訪問させていただいたときは、いつも笑顔で迎えてくださった優しい姿。
そして耳が遠くなって、信者さんからいただいた補聴器を耳につけて、御言葉を聞いていた姿を思い出します。
そして、聖体拝領の前には必ず告解にあずかり、心からご聖体をいただくのにふさわしい準備をなさった姿は、本当に神様を信じる私たち信者の模範になるようでした。
教会の祝日や、私たちの霊名までも覚えていて、どんなにか教会を愛しておられていたのでしょうか。
次の病者訪問の日を、カレンダーに丸を付けて待っておられました。
また小さな共同体のことも忘れずに、毎月維持費を収めてくださっていました。
信仰は義務ではなく、奉献の生き方をなさった信者さんでした。
いつもロザリオを手に握って、祈ってくださっていました。
震える手でよくお手紙も下さり、それは愛のメッセージだったと思われます。
93歳の生涯を終えられた細田さんから、学ぶことはたくさんありました。
葬儀に際して親族の方を探したところ、群馬県に姪御さんが一人おられることが分かり、偲ぶ人の輪が広がったことは、喜ばしいことでした。
「私たちはキリストと共に死んだのなら、キリストと共に生きるようになる」
-テモテへの手紙二 2:11
人生の重荷と十字架をおろして、神様の御前に横たわり、心おきなくご家族やお世話になった方々へお別れできるように、玉野教会ヨセフ会はお手伝いをさせていただきます。
悲しみの中にも心温まるご葬儀を心がけています。
エンディングノートについて。
元気なうちに、その時のためにどのように見送って欲しいか等、玉野教会葬儀ガイドの後ろに「帰天にそなえて」「帰天時の連絡」を書き入れておきましょう。
その時は唐突にやって来ます。本人が何を考え、何を希望しているのかを分かっていることが必要で、残された人達の助けになると思います。
死後について考えを伝えておくことは自分にしかできない、残された人々への配慮だと思います。
是非、書き入れておきましょう。